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2012年2月 1日 (水)

児童文学者・椋鳩十さんから、考える現在・未来。

原発とその周囲を取り巻く環境について考えてると、単純に放射能の危険や経済問題だけでは済まなくなってきます。そして、突き詰めていくと、日本が、世界が、人類がどこに向かっているか、ということが気になってきますね。

先日テレビ放送された、児童文学者・椋鳩十(むく はとじゅう)さんを紹介する番組が気になって、ある意味現状と同じことを言っているのではないか、と思い文字起こししました。

原発とは直接関係のない話題ですが、特に真ん中辺の戦争と文学の関係についてなど、興味深いものです。
よかったら読んでみてください。


◆◆◆◆◆以下文字起こし◆◆◆◆◆


NHK映像ファイル あの人に会いたい「椋鳩十(児童文学者)」

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椋「イノシシとかね、クマなどはもう最も好きな動物のひとつですなぁ。というのはねぇ、あのー、人間との関わり合いの密度が濃い、イノシシとかクマとかいうのは、いわゆる狩人と。それから、全部彼らはねぇ、物語を背負って登場してくる」

【児童文学者 椋鳩十 1987(昭和62)年 82歳没】

子供向け動物文学の作者として知られる、椋鳩十さん。

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母グマが、命がけで子グマを助ける物語、「月の輪グマ」そして、「片耳の大シカ」「孤島の野犬」など、日本における本格的な動物文学のジャンルを切り開きました。

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椋鳩十、本名、久保田彦穂さんは、明治38年、長野県天竜川沿いの村に生まれます。

父親が牧場を営んでいたこともあり、大自然の中で様々な動物たちと共に育ちました。

椋「庭続きが山だからね、南アルプスと中央アルプスの間の谷間ですからね。だから遊ぶと言えばねぇ、ほとんどもう山遊びが多かったねぇ。学校から帰るとすぐ、もう飛び出して山に行った。そして道だってねぇ、人がほとんど通るような道でないでしょ。だからそういうとこでねぇ、かげ、あの夕方になると"影ふみ遊び"というのやる。おなかがすくと家とっととっと駆けてく」

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文学に目覚めたのは、中学に入ってから。国語と英語、2人の先生との出会いがきっかけでした。

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【佐々木八郎先生(国語)】

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【正木ひろし先生(英語)】

梅沢アナウンサー「どんな先生だったんですか?」

椋「2人ともねぇ、授業時間にねぇ、何か出てくるとちょっと脱線してはねぇ、すばらしい話をしてくれるんだ色々。人生論を語ってみたりね文学論を語ってみたりねぇ、そういう先生だったからねぇ、お願いしてねぇ、毎日ひとつ放課後にねぇ、講義をしてくれんか、なんでもいいから。そしたら「よし」というわけ、まだ若い先生だから引き受けてくれてねぇ、毎日毎日話を聞くでしょ。本を素晴らしい本を読んでもらうでしょ。毎日感動だからねぇ、だから、学校は出来なかったけど学校行くのは楽しくて楽しくてたまらなかったねぇ」

昭和5年、法政大学国文科を卒業。鹿児島で教員生活を送る傍ら、28歳の時、自由奔放に暮らす山の民を描いた小説を発表します。

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【発売禁止になった「鷲の唄」】

作品は、里見弴や大宅壮一などに絶賛されますが、発売禁止処分になってしまいます。

椋「あの、だんだんだんだん、あの戦、が、こう、激しくなってくるにしたがってねぇ、思想統一しなければ戦が出来なくなってくる」

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椋「思想統一の前に何がくるかというと、言論統制なわけ」

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椋「ところが私はね、自由放浪の民を扱っていた。そして、自由というのはいかにね、人間にとって楽しいものか。うん、人間の心を伸びやかにするものかというものを物語に書いてたから、そういうものがねぇ、やはり統制に触れちゃって書けなくなったの」

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椋「それで、やめようと思っているところ、子供のものを書いてくれんか、そう言ってきたんです。ところが子供のものでも、統制にかかるわけ」

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椋「それで、あれ、動物にことよせてね、書こうと思った。特に戦が激しくなってくると、これは死を賛美しなければ戦は出来ない。死の賛美。そして、生きることなんていうことはねぇ、ひきょうだと、考えられている」

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椋「だから私は、動物の習性にことよせてねぇ、生きることの美しさ、生きることの意義、そういうものを書こうと思った」

動物を描くことで、命の尊さを訴えたい。
椋さんは、動物の生態を調べるため、全国を旅しました。
代表作、孤島の野犬では、野生化した犬を見るため、鹿児島県の島に何度も通いました。

椋「毎月、(聞き取れず)、3年ばっか通ったけど見られないの。見なければ、どうも書く気がしなくてね、そして、3年目の年だったかねぇ、あたりがだんだんだんだん暗くなってきた時に、対岸でねぇ、何か光るものがあるんだ、紫色に光る、なんだろうと思ってみたらねぇ、それが、あの野犬だ、しかも、大型の日本犬で。じっとにらんでるんだよ、私たちを。びっくり仰天してねぇ、案内人も私も、逃げようと思ったんだけどそこで立って逃げたら追っかけてくるからね、だんだんだんだん後ずさりをして、堤防の上に上ったとたんにねぇ、足がガタガタ震えて力いっぱい走って逃げたんだ。そしたらその野犬がねぇ、うお~~とほえてね、頭の毛がみんなピューンと立つほど恐ろしかったよね。それから、野犬の話が、本当にもう、のってきて書けるようになりましたよねぇ」

椋さんの動物の生態調査は、徹底したものでした。家でも沢山の動物を飼い、観察日記を克明に付けます。

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椋「あのー、野生動物は、飼っては駄目、野生のままで見なければ本当の、あのー彼らの習性は分からない。そして、家畜はね、やはり、心をこめて飼わなければ、観察することは出来ないと、まこう思いましたな」

実際に飼っていた猫を主人公にした、「モモちゃんとあかね」。猫のモモと、椋さんの娘さんとの交流を描いたものです。

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梅沢アナ(朗読)「モモはすっかり年をとってボケてしまいました。モモは、死ぬときがいよいよ迫ってきたのを、動物の、あの不思議な心で感じ取ったのでしょう。そしてあかねの側で死にたかったに違いありません。とても考えられないような力をふりしぼって、あかねの声を頼りに階段を這い上がっていったのです。「おおモモ」あかねは、いとしさと感動のこもった気持ちでモモを抱き上げました。モモは、あかねに抱きかかえられながら、あかねの小指をくわえました。力尽きたモモは、あかねのひざにだかれたまま、あっという間に、冷たくなってしまったのです」

椋「これは、あのぉ、このあかねがねぇ、嫁に行く時にねぇ、何も持たしてやるものがなかったからねぇ、実際にあった話をそのまま、ほとんどそのままの状態で書いた、ノンフィクションの形で書いてねぇ、嫁に行く記念に、本にして持たしてやった物語なんですわ」

梅沢アナ「猫にも精神力があるって書いてますね」

椋「意志の強いもんだねぇ。愛する者のところにはねぇ、どんなことをしてでも行って、そのひざで死のうと思ったんだろうねぇ」

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生き物の持つ力、そして、命の尊さを伝えたい。椋さんは、未来を背負う子供たちに語りかけます。

椋「調べていくとねぇ、トンボにしろアリにしろハチにしろヘビにしろ、みーんなそれぞれ不思議な力、不思議な力というよりも、素晴らしいかな? 素晴らしい力なんだ。地球上におるもの全部、生きてるもの全部に与えられてる。人間はそん中でまた素晴らしいでしょ?」

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椋「一人ひとりにみーんな別の力与えられてる」

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椋「絵の上手な人」

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椋「歌の上手な人」

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椋「手先の上手な人」

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椋「足の速い人」

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椋「全部それぞれねぇ、素晴らしい力。君たちは全部、何かしらん、どういうものを持ってるかは知らんけれども、君たちの中には、素晴らしい宝物どんな人でもみんな1人ずつ持ってる」

生き物たちの命の輝き、そして、人との交流を描いた、椋鳩十さん。生きることの素晴らしさを語り伝えた生涯でした。

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椋「君たちみんな素晴らしい力を持っているんだから、そういう力をどのようにして、出そうか、そういうこと考えること大事だと思うね。必ず君たちは将来、それぞれの力を発揮すると思う。思うだけでなしにそうしてもらいたいね」

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【児童文学者 椋鳩十 1905-1987】


 

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文字起こし」カテゴリの記事

コメント

はじめまして、こんばんは。
小学校教諭をしている者です。
椋鳩十さんのことを研究しており、NHK「あの人に会いたい」に出演されたことを調べていて、ここに辿り着きました。
細かく内容を掲載していただき、大変、勉強になりました。

子どもたちと共に、椋鳩十さんの作品を読み込んでいるところで、
椋さんの生涯や人生観についても学んでいます。

ちょうど、12月に再放送があったのですね…
見逃してしまっていたんだなぁと残念に思います…
もしかして、データなどでお持ちだったりはしませんよね?
と、淡い期待も持ってみたり…

突然の長文、失礼しました。

追伸
他の記事も、拝見させていただき、共感させていただくことが多々ありました。
ありがとうございました。

■ジャスティスさんへ
コメントありがとうございます。
教育が本職の方ですね!恐れ入ります。
これはですねぇ、データはないんですけど、確か番組全編を文字起こししたはずです。なので、内容的にはこれが全てかと思われます。出来るだけ番組の雰囲気を感じられるように、画像を多めに掲載しております。
このような番組はNHKは何度も再放送するので、リクエストを送ってみるのもひとつの手ではないかと思います。
僕は椋鳩十さんのことは名前しか知らなかったのですが、今こそ読みたい感じですね。

長野県のお生まれながら、私の郷里鹿児島の教育に生涯を捧げた椋鳩十先生の名作に感銘を受けて育った者です。
この春から、ラジオ朗読劇として地元で取り上げられ、懐かしい物語が音としてよみがえったことを大変嬉しく思っております。
県外からもラジコというアプリで聴くこともできる時代、もっと強力に全国へ世界中へと、椋先生の世界を発信して欲しいものです(*^^*)
とても貴重な内容を文字起こしにて拝読し、また懐かしいお姿も拝見できて、大変感慨深く心より感謝致します(o^^o)。ありがとうございました。

■桜島さんへ

コメントありがとうございます。
この春からですか。戦争へ向かう不穏な空気を感じてのことなのかなぁ、と少し思ってしまいます。残念ながら私は読んだことがないんです。是非、これから読んでみたいです。

はじめまして。
テレビ番組をみていないのでとても嬉しく、また、懐かしく、文字をおって涙がながれました。
ありがとうございます。
亡き母がよく言っていました。「母と子の20分間読書」をはじめられた県立図書館長さんだよ。と。

はじめてこちらにきました。よい出会いで一日が始まります。ありがとうございました。

■藻琴山さんへ
コメントありがとうございます。
この番組は何度も再放送されていますので、また放送されるかもしれません。
私はこの番組を見るまでは、名前を聞いたことがあるという程度でしたが、もっと知りたいと思います。私も感動したので。

  鹿児島から椋鳩十先生の顕彰会「松風会」です。
  たまたまこのブログに出会い感激しております。松風会は平成20年にスタートしました。昭和62年
12月椋先生がお亡くなりになってから、県内の有力な名士の方々が、椋先生を偲ぶ会「松風忌」を始められました。それが平成18年まで続きました。実行委員の逝去や参加者の高齢化など諸事情でやむなく中止になりました。翌19年、県立図書館の協力をえて、有志による、ささやかな「偲ぶ会」が行われ、これを土台に、椋先生と関わりの無かった人でも、だれでも参加できる「松風会」を立ち上げたのです。
 松風会は【母と子の20分間読書運動】の記録映画の上映をボランティア活動としておこなっています。年1回は多くのフアンや愛読者が集う、「椋鳩十祭」を開催します。今年平成16年度は、来る、10月1日、かごしま県民交流センターにて、開催いたします。小中学生による椋作品感想文発表・小学生による椋作品「日高山伏物語」の劇、参加者全員による朗読、生前の椋先生と交流のあった方々{法政大学OB会・指宿親子読書会]の皆さん計6名によりますトーク「椋先生の思い出」があります。
 県外の方も旅行がてらぜひ、10月1日(土)鹿児島にお越しください。この時期、鹿児島の気候は最高です。市内いたるところ、銭湯はほとんどが温泉で、390円ではいれますよ!
 椋鳩十祭の問合せ先  松風会事務局 ☏FAX 099-239-6150


■松風会さんへ

コメントありがとうございます。
鹿児島は個人的に一度行ってみたいところでもありますし魅力的なお誘いありがとうございます。今回は無理ですが、いつか鹿児島に行くことがあったら気にしてみたいと思います。
椋鳩十さんについては私は子供の頃からなんとなく名前を知っているという程度の知識しかなく、おそらくもう少し知識があったとしても、動物の物語を書いた人、という程度の認識だったのではないかと思います。私自身、たまたまこの番組を見てどんな人か知って驚きました。
当ブログにはこの記事を書いて以来、「椋鳩十」という検索でやってくる方が多く、今でも多くの人が触れようとしている、学ぼうとしているのを強く感じます。
他の方も含め、歴史に名を残された方々の言っていることが、まるで現在の日本を予見しているかのように見えるのは、やはり同じことを繰り返しているという証拠なのでしょうね。

初めまして。50代のサラリーマンです。小学生の頃、本との出会いが、椋鳩十先生の動物文学でした。風邪で会社を休んで、布団で考えごとをしている時、ふと子供時代を思い出して、スマホでここに行き着きました。貴重な番組を再現して下さりありがとうございました。とても励まされました。残りの会社員生活、しっかりと仕事を成し遂げようと改めて思いました。

■CoupeCamperさんへ
コメントありがとうございます。
私は読んだことがあるかどうか、記憶にないんです。それでもテレビで見たものを、一字一句そのまま採録しただけで、こんなにも多くの方からの感謝の言葉を頂けることに驚いています。椋鳩十さんはとても愛されているんですね。更新の止まっているこのブログも、こうしてたまにコメントいただけると励みになります。

こんにちは

久保田先生の番組を紹介して下さったこと心より感謝しております。
実は、テレビ受信をしておりません。
いつでもたずねられる場所(?)です。ありがとうございます。

そして、先日原発に関する映画をみました。


 

■藻琴山さんへ
コメントありがとうございます。

久保田先生…あぁ本名ですか。
この記事だけやたら人気なのでびっくりしています。名前しか知らなかったもので…
原発に関する映画は、作るだけで大変でしょうから、見てくれる人が一人でも多くいることを願います。

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