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2012年3月13日 (火)

『ヒバクコク~切り捨てられた残留放射線~』 文字起こし(4/4)

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シュプレヒコール「裁判所はー被爆者のー声を聞けー」

日本では、306人の被爆者が、原爆症の認定を求め、集団訴訟を起こしました。先頭に立つ甲斐さんは、原爆投下直後の広島に軍の命令で入った、残留放射線の被爆者です。

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【名古屋地裁 2007年1月】

2007年、名古屋地方裁判所で、甲斐さんは国を相手に勝訴しました。

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甲斐「いや本当に、皆様方のおかげです。本当にありがとうございました!これからも頑張って行きます」
※認められなかった仲間がいる。

*

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【2008年4月】

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集団訴訟で敗訴が続いた国は、2008年、審査の方針の改正に追い込まれました。残留放射線で被曝した入市被爆者にも原爆症認定の道が開かれました。

*

【南生協病院 名古屋市 2008年6月】

甲斐さんは、裁判の疲れが出たのか、めまいがして倒れるなど、体調を崩しました。

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その病室に、原爆症の認定書が届きました。

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申請から11年。提訴から、5年が経っていました。

*

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【国側が裁判所に提出した書面】

一方、控訴した国との審議は続いていました。

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甲斐さんの原爆症を認定した国が、法廷では残留放射線の影響を否定し続けました。

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甲斐「要するに、日本もアメリカも同じな、同じ立場なんですよ。やることは。・・・同じ立場なんですよ、私の言いたいことは」

国は、認定はあくまで救済が目的であり、残留放射線の影響を公式に認めたわけではないとしています。

アメリカの核実験に対する補償、日本の原爆症認定。その構図は、同じです。

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【広島で被爆した 甲斐 昭さん(83歳)】

甲斐「本当にね、日本がね、被爆国だと言うてね、国があるんやったらね、我々のような、私のように、寝たきりの人間こんなんなるんですよと。被爆したらばこういう体になるんですよと、これが被爆なんですよというのを、本当に、全、日本、世界に、示すのが、日本の国の役目ですよ」

しかし、その被爆国日本は、甲斐さんの原爆症を認めながら、残留放射線の影響を、未だ否定しています。

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【舛添 元厚生労働大臣への取材申込書】

認定書を交付した、舛添元厚生労働大臣に理由を問いましたが、取材を拒否されました。

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【舛添 要一 元厚生労働大臣】

安藤「名古屋テレビの安藤です。前にも…」

舛添「ちょっと今、時間がない」

安藤「あ、ちょっとですねー・・・あの認定書を交付した原告の残留放射線の影響を最後まで否定されたのは法廷で、なぜなのかその点教えていただけないでしょうか?」

舛添「そ、それ、きちんと、あの…」

安藤「質問状も出してるんですけれど」

舛添「そうですか、はい、ちょっと…」
(行ってしまう)

*

【広島市 2009年8月6日】

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【麻生 太郎 総理大臣(当時)】

2009年の原爆の日。当時の麻生総理大臣は、原爆症認定集団訴訟の終結に向け、控訴を取り下げると、政治的判断を下し、原告団と合意を交わしました。

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ニュース映像

麻生「(原告団と)合意に至ったということは、まことに喜ばしいことと思っております。早期に、救済するという、新たな方針を決断したものです」

アナウンサー「政府は、集団訴訟の原告306人のうち、一審で勝訴した人は、原爆症と認定し、敗訴した人に対しても…」

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甲斐さんの勝訴が確定しました。

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しかし、総理から謝罪の言葉がなかったことに、納得がいきませんでした。

甲斐さん「ほりゃお前14万、十何万もらえるやないかって言われりゃそれまでかもしらんけど、謝って欲しい実際は」

*

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【フランスの核実験】

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【イギリスの核実験】

核実験を行ってきた、フランスやイギリスなどでも、実験に参加させられた兵士や市民らが、原爆症の認定を求めて、やはり裁判を起こしています。

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【名古屋大学 2009年12月】

イギリスから兵士側の弁護士が、広島・長崎の残留放射線について、新しい情報を求めて、日本を訪れました。

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【イギリスの弁護士 ニール・サンプソンさん】

サンプソン「イギリス政府は誰も(核実験で)被ばくした者はいないという立場。我々は間違っていると言っている。イギリスの核実験に参加した兵士は被ばくし、その結果として病気になった」

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【旧ソ連の核実験】

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【アメリカの核実験】

世界で行われた核実験は、2000回以上。大気中の実験はおよそ530回。世界に、死の灰による、残留放射線の被爆者がいます。核兵器を保有する国は、その存在から目を逸らそうとしています。

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甲斐「国は今まで何をしとったんだっということなんです・・・・・国は何にも認めておらんのです。ま、国が、日本の国が認めないから、世界も認めないんですよ」

*

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原爆症の認定に使われた計算書は、原子力発電所などで使われる国際的な安全基準の元となっています。2002年版に改正されましたが、死の灰などのデータは、盛り込まれていません。

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【旧ソ連の核実験】

今、広島の科学者が中心となって、旧ソ連の核実験場で、死の灰の測定が進められています。また広島では、黒い雨の、再調査が行われています。人体に与える放射能の影響を、より詳しく調べるためです。

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その広島に、甲斐さんは、秋になったらもう一度行きたいと、思っていました。でも、めまいや心臓の動悸が酷く、願いは叶いませんでした。

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今なお、甲斐さんは、残留放射線の影響を認めない国を、許せません。

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甲斐「本当にこの、核の怖さというものは・・・・・知らん、知らんですもん。・・・私はいつも言うんですよ本当に、あなた、あなたたちは知らんでしょ、と。そりゃ元気にこう歩、ま、杖突いてでも歩けますからねぇ、みなさんはさ、いいと思ってるけども、本当に発作が起こったときには、わーもうこりゃ死ぬんじゃなかろうかと思いますよ」

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甲斐「本当に私の人生なくしたんです。私の人生がですね、本当になくなったんです。・・・・・本当にもう・・・・・・・・・・もう、原爆に遭うておらなければ、こうして寝込んでもないし・・・・・・もう元気になりたいですよ。本当に・・・・・」

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被爆国・日本は、もう二度と、世界に残留放射線の被曝者を作らせないでほしい。甲斐さんの願いです。

 

原爆はまだ、昔話ではありません。

 

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◆ ◆ 終わり ◆ ◆

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